趣味のサークルの会費を表でまとめたいんだけど、なにか良いツールないかな。表計算ツールが便利です。家計簿、カレンダー、アンケートの集約など、表を使って計算するものはだいたいつくれます。
利用シーンが思いつかなかったり、難しいイメージがあったりと、敬遠されがちな表計算ツールですが、一度利用方法を覚えると便利すぎて手放せません。
ぜひ使い方を覚えましょう。これを学ぶことでスプレッドシートの基本操作で迷わなくなる。簡単な表計算の作成ができる。
① スプレッドシートの概要とメリット
そもそも表計算ツールってなに?
家計簿みたいな表をつくって、その中でいろいろ自動計算するツールです。Googleが提供しているツールがスプレッドシートです。
スプレッドシートは表計算ツールの1つです。メリットがあり非常に便利です。
メリット
Googleアカウントがあれば無料で利用可能
内容
ソフトを購入する必要がありません。
インストールも不要です。
メリット
クラウドでの利用
内容
パソコンにデータを保存しておく必要がなく、別のパソコンからもデータにアクセスできます。
メリット
自動保存される
内容
変更があるたびに自動保存されるため、保存を忘れてデータが消失する恐れがありません。
メリット
他の人と共有できる
内容
ファイルをリンクで共有できます。
1つのファイルを共有するため、内容に変更があっても送付し直す必要がありません。
メリット
同時編集が可能
内容
複数人で同時に1つのファイルを編集でき、作業スピードがあがったり、集約の手間が省けたりします。
② 注意点とデメリット
大きなデメリットや注意点はありませんが、強いてあげるなら「ネット環境が必要」という点です。
クラウドでデータ保存しているため、ネットに繋がっていないと使うことができません。
Wi-Fi環境があるところで作業しないといけないんだね…
スマホでテザリングもできるので、そこまで心配いりませんね。
参考
設定次第ではオフラインでも作業できますが、一度インターネットに接続して設定が必要です。
詳しく知りたい方はGoogleのドキュメントエディタヘルプをご覧ください。
③ 【パソコン】スプレッドシートの基本操作
スプレッドシートの基本的な用語や操作方法について解説します。
◯ シートの作成
Googleのトップページ、①右側にあるメニューをクリックして開き、②Googleドライブのアイコンをクリックします。
「 + 新規」をクリックします。
展開されたメニューから「Googleスプレッドシート」をクリックすると、ファイルが作成されます。
ファイルはGoogleドライブに保存され、誤って削除した場合でもゴミ箱に30日間保存されます。
参考
Googleドライブは、無料版で15GB、有料版でそれ以上の容量を保存可能です。
(金額によって保存できる容量が変わります。)
またスプレッドシートだけでなく、PDFや写真など様々なファイルをアップロードできます。
◯ 使い方
スプレッドシートは表計算という名前のとおり、表に数字や文字、数式などを入れて使うツールです。
表のマス目や縦横の列の名前など、覚えておくべき事項もあるので、説明していきます。
◯● セル
マス目のことを「セル」と呼び、ここに文字や数字、数式や関数を入力します。
セルの指定には、このあとに出てくる行と列を使うよ。
たとえばA列2行目にあるセルは「A2」と言う。
○● 行と列
横の並びを「行」、縦の並びを「列」といい、行には数字、列にはアルファベットを使います。
覚え方
行と列は漢字のつくりに着目すると覚えやすいです。
◯ 行のつくりは横線 2本が平行
◯ 列のつくりは縦線 2本が平行
で覚えましょう。
これなら間違えずに覚えられそうだね!
○● 行と列のサイズ変更
行と列のサイズは、行と行(列と列)の境目にマウスを当てた状態で、左右(上下)にドラッグすると変更できます。
このとき、境目でダブルクリックすると、既に入力されている文字の幅に自動で合わせてくれます。
○● 文字(数字)の入力
セルをクリックして選択すると、文字や数字を入力できます。
数字は半角で入力するのが基本です。
全角数字は文字として認識されて、この後紹介する数式に使えませんので気をつけましょうね。
○● 数式(関数)の入力
文字や数式に入力と同様に、セルをクリックして選択した状態で、数式や関数を入力できます。
数式には、一部例外を除いて全て半角で入力します。
◯ 足し算
C3にA3とB3の足し算の結果を入れたい場合、C3をクリック後に「=A3+B3」と入力すると、自動で計算されます。
エンターキーを押すと結果が表示されます。
◯ 引き算
引き算の関数は「ー(マイナス)」です。
C3にA3とB3の引き算の結果を入れたい場合、C3をクリック後に「=A3ーB3」と入力すると、自動で計算されます。
エンターキーを押すと演算結果が表示される
◯ かけ算
掛け算の関数は「*(アスタリスク)」です。
C3にA3とB3にかけ算の結果を入れたい場合、C3をクリック後に「=A3*B3」と入力すると、自動で計算されます。
◯ 合計
合計の関数は「SUM(セルの場所)」です。
関数を入力
(今回は=SUM( C3:C7))
C8にC3〜C7までの合計を入れたい場合は、C8をクリック後に「=SUM(C3:C7)」と指定した範囲の合計値を計算してくれる関数を入力します。
エンターを押すと自動で計算され、結果が表示されます。
◯ 参考
範囲を指定する場合はセル名とセル名の間に「:(コロン)」を入力します。
例えば、A1,A2,A3,A4,A5を指定する場合は、一つずつ入力しても良いですが、「A1:A5」と入力すると文字数も少なくて見た目もすっきりします。
複数列の場合も、「A1:C5」のように指定することが可能です。
SUMはどういう時に使うの?
足し算する項目が多い時、たとえば家計簿の収入や支出の合計欄など使えます。
さっきの例ですと、C1〜C7がスーパーで買った商品の値段、C8がその合計って感じです。
○● 枠線
指定した範囲に枠線を入れられます。
まず、枠線を入れたい範囲をドラッグで選択します。
次にツールバーから「枠線」をクリックし、枠線の種類を選択します。
選択した範囲に枠線が入れます。
線の種類、太さ、色も変えられるため、見やすくなるように変更しましょう。
意味やグループが変わるところでは、意識して使っていきましょう。
○● 背景色の変更
特定のセルや範囲に背景色をつけられます。
セルや行、列を選択した状態で、ツールバーの「塗りつぶしの色」をクリックします。
色を選択すると、指定した範囲の背景色に反映されます。
特に注目すべき部分の強調などに使います。
○● ファイルの保存
セルに数字を入力するなど、ファイルに何か変更がある度に自動で保存されます。
そのため、特に手動で保存することはありません。
◯ 共有方法
スプレッドシートは複数人でシートを共有できます。
メニューから「共有」をクリックします。
共有相手の選択方法は2つあり、Googleアカウントでユーザー指定する方法とリンクを共有する方法があります。
Googleアカウントの作成については
「Googleアカウントの作成」 をご確認ください。
リンクで共有する場合、リンクが流出する可能性があり、シートを編集した人が誰かわからなくなる可能性があります。
そのため、共有方法を「閲覧者」にしておくことをおすすめします。
この設定をしておくと、リンクで共有された人は閲覧のみ可能となるので、シートが見知らぬ人に改ざんされる可能性がなくなります。
共有はリスクもあるので、慎重に設定確認しましょうね。
④ iPhoneで使いたい場合
スプレッドシートはiPhoneからでも操作可能です。
基本的にiPhoneでの操作は非推奨ですが、理由と操作方法を解説します。
◯ iPhoneでの使用は非推奨:誤操作の可能性が大きい
iPhoneでの操作は下記の理由から推奨致しません。
おすすめしない理由
◯ 画面が小さい
◯ セルの文字が全部表示されない
◯ 文字入力が手間
◯ 誤入力の可能性が高い
どうしても確認するときに閲覧だけするなど、使い方には気をつけたいですね。
◯ アプリで使う
でも、出先でどうしてもiPhoneから確認しないといけない時もあるよね。
その場合はアプリを入れておきましょう。
App Storeで「スプレッドシート」と検索して、アプリをインストールします。
◯ ブラウザで使う
ブラウザからは閲覧のみ可能で、編集はできません。
ブラウザで閲覧するには、パソコンでの操作と同様に、Googleドライブを選択するとドライブ内のファイル一覧が表示されます。
スプレッドシートのファイルをタップすると開けます。
また、スプレッドシートのリンクをタップして開くこともできます。
中身の確認だけする場合は、ブラウザから見た方が誤操作する心配がなくて良いですね。
◯ パソコン版との違いは
初心者が使う機能はiPhoneでもほとんど使えます。
ただし、慣れてから使う以下のような機能は、パソコン版と異なりiPhoneでは使用できません。
◯ ユーザーが指定した範囲に名前をつける。
◯ ピボットテーブルの使用
他にもありますが、初心者はまず使わないので省略しますね。
⑤ スプレッドシートでよく使う機能
最後にスプレッドシートでよく使う機能について紹介します。
◯ シートのコピーについて
例えば家計簿をつくる場合、1つのシートを1か月分とすることが考えられます。
このとき、シートをコピーして次月分を作ると便利です。
画面下のシートの横にある▼をクリックし、「コピー」をクリックすると、同じ内容のシートがもう1つできます。
◯ コメント機能
1つのシートを複数人で操作する場合に便利なのが、コメント機能です。
誰かが作業したセルの内容に疑問がある場合、セルの中身を書き換えることなく、セルに対してコメントをつけられます。
コメントを挿入したいセルで右クリックし、「コメント」をクリックすると入力できます。
シートを共有して作業するときは、こまめにコメントをつけておくと誤操作にも気付きやすいですね。
⑥ 困った時は
誤操作で入力内容を消してしまった場合などは、下記の機能を使いましょう。
❶ 「元に戻す」ボタンで操作をさかのぼる
❷ 変更履歴をたどる
① 左矢印で操作を「元に戻す」ことができます。また、⌘Zでも同じ操作が可能です。
戻る必要があるところまでもどりましょう。
② 「最終編集〇〇分前」をクリックすると、右側に変更履歴が表示されます。
履歴をクリックして、上部に表示される「この版を復元」をクリックすると、その時点のシートに戻すことができます。
間違った操作をしても戻れるんだね。
対処方法さえ知っておけば怖くないですね。
⑦ まとめ
スプレッドシートって便利だね。この記事を見ながら使ってみるよ。
実際に使ってみれば便利さがわかると思いますよ。
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